飼い主のいないお腹をすかせたのら猫を見るに見かねて、餌をやる人はたくさんいます。
猫が嫌いな人は、「餌をやらなければ寄り付かなくなる」と言いますが、猫も生きていくためには、どこかで生ゴミをあさったり、人間から餌をもらわなければ、飢えや病気で死んでしまいます。過酷な状況の中で、懸命に生きようとしている猫に手を差し伸べることは、決して悪いことではありませんし、猫にも生きる権利はあります。
しかし、人間と共存していくためには、残念ながら野放しの状態では、いつまでたっても、野良猫は迷惑がられ、邪魔にされ、あげくの果てには虐待されたりと悲惨な運命をたどることになってしまいます。
そういった迫害から猫を守るためには、ただ餌を与えるだけはなく、周辺の清掃などにも気を配り、周りの人達に認めてもらえるよう努力することがとても大切です。それには先ず不幸な猫をこれ以上増やさないよう、必ず不妊・去勢手術をしてください。触れない猫でも手術に連れていけます。
捕獲機の貸し出しと手術済み目印についてはこちら
猫は不妊手術を施さないで放っておくと、年に3〜4回も出産し、猫嫌いでなくても、発情期の大きな鳴き声や糞尿に多くの方が迷惑します。また、新しい命が生まれるごとに、餌代も餌やりも際限なくふくらんでいきます。
ほんとうにかわいそうな猫を救いたいのなら、餌をやる場所にも気を配り、きちんとトイレを設置するなど、面倒を見ている猫すべてに飼い猫同様の責任を持ってください。(責任を持たない餌やりは「地域猫活動*1」とは言いません)
また、人懐っこい猫なら、新しい飼い主を探したり、自分で飼うなどの努力をしましょう。
猫による被害や迷惑を防止し、野良猫にもできるだけ生存の機会を与えることを目的とし、住民主導により、地域住民の合意と協力のもとで、野良猫を適正に飼養、管理し、野良猫問題の解決を目指す活動のことを言います。
地域猫活動を行うためには、まず地域の現状を把握し、それぞれの地域の実情にあったルール作りを行う必要があります。
活動においては、飼養管理者を明確にし、対象の猫の詳細を把握するとともに、餌の管理、不妊手術の徹底、糞尿の始末、周辺の清掃などを行い、地域住民との相互理解や協力関係を確立していくことが不可欠です。