カゴの中で飼われている鳥たちは全て、野生の鳥を捕まえたものか、親鳥をカゴに閉じこめ繁殖させて生まれた鳥たちです。鳥は他のどの動物より多くアメリカに密輸入されています。鳥たちの多くはむりやり餌を食べさせられ、羽根を切られ、くちばしをテープで巻かれた後、スペアタイアだろうが機内持ち込み手荷物だろうが何にでも詰め込まれて来ます。密輸貨物で運ばれる鳥たちの80パーセントが輸送中に死んでしまうのはめずらしくありません。
一方で、カゴの中で繁殖させられ生まれた鳥たちの境遇はずっとまし、というわけではありません。生後8週間から10週間を過ぎた鳥はペットショップでの売れ行きが悪くなるので繁殖用にまわされ、およそ人間とふれあうこともなく、残りの生涯を小さなカゴに閉じこめられて過ごすのです。
捕らわれた生活は、鳥たちにとって多くの場合死の宣告となります。彼らはしばしば孤独と栄養不良を抱え、監禁状態によるストレスに苦しんでいます。鳥たちは飛ぶように、そして自然な環境の中で同じ種類の鳥と暮らすように生まれついています。野生では、この美しい生き物は決して単独では暮らしません。もし彼らが自分の群れからたとえ一瞬にせよ引き離されたなら、彼らは激しく仲間を呼びたてます。このような社会性のある動物として、鳥たちは互いに毛繕いし合い、共に飛び、戯れ、卵を孵す務めを分かち合っています。多くの種類の鳥たちが、一生同じ相手と連れ添い、子育ての仕事を分担し合います。野生の鳥は大部分が、最初の連れ合いを失った後に次の相手と連れ添うということをしません。
閉じ込められることは、鳥たちに怒りと気分の不安定をもたらします。ロサンゼルスタイムスの記事によれば、「オウムはカゴに入れるとすぐに欲求不満で“止まり木上のジャガイモ”と化す。多くの鳥は太り過ぎ、叫んだり噛んだり、自分の羽根を引き抜く自傷など深刻な問題行動を引き起こす」のです。ペンシルベニア大学動物と社会の関係研究センター長ジェームズ・サーペルは、「オウムは鳥の世界の霊長類である。彼らは、止まり木にとまって歌をうたうだけの生活に満足はしていないのだ」と言います。
PETA 目次 |
PETAについて |
アニマルライツについての妥協なき姿勢 |
1 カゴに入れられた鳥たち |
2 キャッチアンドリリースフィッシング |
3 犬のつなぎ飼い |
4 犬や子犬を檻に入れてしつける |
5 猫の爪を取る手術 |
6 電気ショックを用いた犬の訓練 |
7 安楽死 |
8 野良猫 |
9 命を奪い取る慈善活動 |
10 ノーキルシェルター |
11 外飼いの猫 |
12 いわゆるペット |
13 ピットブルの繁殖禁止 |
14 肉食動物の移住計画 |
15 「信頼できるブリーダー」など存在しない |
16 PETAの戦略 |
17 なぜアニマルライツなのか? |
18 動物園 |
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