犬を欲しがる人の多くは、すぐに犬に飽きて裏庭に追いやってしまいます。そこで犬たちは「見えないもの、気にもとまらないもの」となります。また、侵入者に吠えかかる番犬を望む人たちもいます。こうして裏庭で飼われる犬達の多くは鎖につながれたり檻や犬小屋に閉じこめられ、その生涯を孤独な囚われの身で過ごすのです。
毎夏、つながれた犬たちは暑さから身を守ってくれるものがないために、本来なら防げたはずの死をとげます。犬小屋は、夏の雷雨や冬の雪嵐から犬が濡れないようにするために必須のものではありますが、暑さには対してはあまり役に立ちません。また、寒い気候も屋外で飼われる犬にとって苦難をもたらします。犬たちは風雨や凍傷に苦しみ、飲水が凍るために脱水症状におちいることさえあるのです。
つながれた犬は欲求不満と寂しさからやかましく吠え、そのために「みんなの迷惑」となってしまうことがあります。そして、いらだつ近隣住民の攻撃の的となります。つながれた犬達は、銃で撃たれたり、毒をもられたり、石を投げられたり、火を付けられたり、その他ありとあらゆる方法で苦しめられています。
つながれた犬が、そのなわばりに迷い込んできた子供などを傷つけることがあります。疾病管理予防センター(the Centers for Disease Control and Prevention)によれば、つながれた犬によって殺される子供の数は、木や遊具から落ちたり、花火の事故によって死ぬ子どもたちの数を合わせたより多いといいます。裏庭などで鎖につながれ多くの時間を孤独に過ごす犬には、攻撃的で噛みつきやすい傾向があります。一方、社会的訓練を受け、人間の「家族」とともに生活を楽しんでいる犬は神経質にならないように守られています。
何十という地域や自治体がその動物保護の法令の中で、犬をつないで飼うことを禁じています。あなたの近隣のすべてのつながれている犬たちのために約束して下さい。あなたの住む地域を犬のつなぎ飼い禁止地域に加えるために努力すると。
PETA 目次 |
PETAについて |
アニマルライツについての妥協なき姿勢 |
1 カゴに入れられた鳥たち |
2 キャッチアンドリリースフィッシング |
3 犬のつなぎ飼い |
4 犬や子犬を檻に入れてしつける |
5 猫の爪を取る手術 |
6 電気ショックを用いた犬の訓練 |
7 安楽死 |
8 野良猫 |
9 命を奪い取る慈善活動 |
10 ノーキルシェルター |
11 外飼いの猫 |
12 いわゆるペット |
13 ピットブルの繁殖禁止 |
14 肉食動物の移住計画 |
15 「信頼できるブリーダー」など存在しない |
16 PETAの戦略 |
17 なぜアニマルライツなのか? |
18 動物園 |
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